大過去なのに過去完了にしなくて良い!?

高校時代の英語の授業を思い出して下さい。「大過去は過去完了形で表しましょう」と習いませんでしたか?「懐かしいっ!」と思われる方も多いでしょう。1つの文章の中に、過去形の文章が2つ入っている場合、たとえば「そのお店に到着した時、すでに長い行列が出来ていた」などの文章ですが、2つの過去形の文章のうち、「より昔に起こった出来事」を「過去の過去」、つまり「大過去」として「過去完了形」の文章で表現するのです。

先ほどの例文の場合、「お店に到着した」と「長い行列が出来ていた」の2つの過去形がありますよね?常識的に考えて、行列が出来た方が先に起こったことです。したがって、こちらを大過去として認定し、「there had been already a long line」と表現するのです。

ちなみに、その逆である「未来の未来」は「大未来」となり、この場合は「未来完了形」で示すことになります。「金曜日までに仕事が終われば、土曜日は休日となるだろう」という文章の場合、未来の未来は「土曜日は休日となるだろう」となり、「it will have been a day off on Saturday」となるのです。

英語という言語は、時系列、つまり物事が発生した順番を気にする言語でもあります。そのために過去完了や未来完了という文法が存在しているんですね。日本語にはない感覚であるため、ここを苦手とする方も多いでしょう。

しかし、現代英語においては、「大過去でも過去完了にする必要がないケース」もあるのです。皆さんはご存知でしょうか?学校では絶対に教えてくれない現代英語の文法なのですが、知っている人は「英語通」と言えるかもしれませんね。

その秘密を解説していきましょう。そもそも過去環境や未来完了という文法が存在する理由は、前述のように「時系列をハッキリさせたい」という特徴が英語にあるためです。つまり、時系列がハッキリしている状態においては、わざわざ過去完了や未来完了にする必要がないのです。

そうでなくても時系列(どちらが先or後に起こったのか)が明確になっていれば、大過去や大未来など使う意味がありませんから。では、具体的にどのようなケースにおいて、「時系列がハッキリしている」ということになるのでしょうか?

分かりやすい例を言えば、「after」や「before」になります。これらの接続詞は、使うだけで「どっちの方が先or後に起こったのか?」が丸見えですよね?したがって、「after」や「before」がある場合は、たとえ大過去でも過去完了にする必要はありません。素直に「過去形」で表記しておけば良いのです。

なお、仮に学校のテストでこのような問題が出たら、きちんと過去完了や未来完了で書いた方が良いかもしれませんよ。というのも、「afterやbeforeがあれば、過去完了や未来完了にする必要がない」という文法を、学校の先生が知らないことも多いですので。