英語のリスニングは完璧に聞き取る必要はない

「日本人の国民性や性格を、一言で表して下さい」と言われれば、いったい何と答えるでしょうか?人それぞれだと思いますが、「日本人の性格は完璧主義」と答える方も多いはずです。この性格は、英語のリスニングでもよく見られます。

日本人の場合、特に英語の試験などになると、「一言も聞き逃さないぞ!絶対に完璧に聞き取ってやる!」と意気込んでいるのです。もちろん、その強い気持ちには敬意を表しますよ。特に緊張するテストだと、その気持ちも強くなるでしょう。

しかし、完璧に聞き取ろうとする姿勢が、逆にリスニング能力を妨げる要因となっていることをご存知でしょうか?そこで、次のような状況を想像して下さい。日本語でのニュースアナウンスが20秒流れたとします。私たちは日本語ネイティブなので、簡単に聞き取ることが出来ますよね?

しかし、アナウンスが終わった直後に、一言一句すら間違わずに復唱できるでしょうか?答えは「NO」ですね。「そんなの無理に決まっているでしょ!」と怒られそうですが、でもニュースの中身はちゃんと頭の中に入っているのです。

ではなぜ、復唱できないのに内容が頭に入っているのでしょうか?その秘密は、「ポイントリスニング」という手法にあります。私たちが会話をしたり、あるいはテレビの音声などを聞いている時、無意識に「誰が何を、どこでなぜ、いつ、どうやったのか?」など、英語でいう「各疑問詞」に相当する部分を、無意識に抽出して聞いているんですね。

つまり、各疑問詞の内容にポイントを絞って、日本語をリスニングしているわけです。結果、一言一句の復唱が出来なくても、中身はちゃんと頭に入ることになります。いかがですか?私たちは日本語ネイティブなので、無意識にポイントリスニングを行っていることに気が付きませんが、実は頭の中でちゃんとポイントに絞って聞いているのです。

ということは、これと同じことが出来れば、英語のリスニングも攻略できそうだと思いませんか?そこで、A4サイズの紙で結構ですので、各疑問詞を書いて下さい。そして、どんな英語の音声でも良いので、20秒程度のアナウンスを聞きながら、各疑問詞に相当する言葉を日本語で書き入れていきましょう。分からなければ空白でも構いません。

今の状態で聞きとれる範囲内で良いので、書きこめるだけ書き込んで下さい。今は空白になっている部分でも、練習を重ねてポイントリスニング能力が向上すれば、そのうちに書けるようになって来ますからね。安心して下さい。

この練習を毎日2パッセージ、数か月行うだけでも、日常会話のリスニング能力は飛躍的にアップするのです(上達スピードは人によって異なりますが…)。