英語のリスニングはリラックスした方が良い

長期留学経験者の皆さんは、当然ですが英語を普通に聞き取ることが出来ます。私もオーストラリアにしばらく住んでいましたが、渡豪した当時は全く英語を聞き取れなかったことを覚えています。何とか聞こうとして、必死になってリスニングしていたんですね。

しかし、気が付けば普通に聞き取れるようになっており、そこからは特に問題を抱えることなくコミュニケーションを楽しんでいました。そして帰国後、ビジネス英語講師としてデビューしたのですが、ある日、「チョットした驚き」が私を待っていたのです。ある日、リスニング教材を手にした私は、「どんな物なのか?」と興味深々で聞いてみたのです。

すると、「あれっ?何だか聞き取れない…」という感じになってしまったのです。ついさっきまで英語ネイティブ講師と普通に会話をしていたのに、教材を手にした途端、私のリスニング能力が一気に低下した感じがしたのです。「おかしいな…」と、深呼吸をしてもう一度聞くと、今度はごく普通に内容が頭に入ってきます。

当時、同じスクールで講師をしていた長期留学経験者の日本人講師にその話をすると、その講師も同じ感覚を味わったそうです。ついでにネイティブ講師にもその話をすると、「不思議なことがあるんだね~」と首をかしげていました。

後日、他のスクールで講師をしていた長期留学経験者に話を聞くと、「それはリラックスしていないから」との返答が返ってきました。要するに、私が普通に英語で会話をしている時、「聞こうとしていない」という感じなのです。つまり、「一生懸命にリスニングしようとしていない。普通にヒアリングをしているだけ」となっているんですね。

なので、英語のテレビを観ても普通に理解できるのです。一方、ヒアリングではなくリスニングに集中してしまうと、「聞かなければ!」との思惑が緊張感を生んでしまい、普段は聞き取れる事でも聞き取りにくくなってしまうことがあるそうです。

リスニングとは、「聞き取る努力をしながら聞くこと」であり、ヒアリングとは「努力に関係なく、普通の姿勢で聞き取ること」となります。つまり、私たちが受験するようなテストは「聞き取る努力をする」に相当するため、「リスニングテスト」と呼んでいます。

一方、そのような努力や姿勢に関係なく、普通に聞き取る作業を「ヒアリング」と言うんですね。つまり「ヒアリングテスト」と言われると、「聴覚が正常に機能しているかどうかのテスト」という印象を受けます。英会話を練習されている方の場合、最初はリスニングになることでしょう。

しかし、一定以上のリスニング能力が身に付けば、今度はヒアリングをすることになると思います。他の長期留学経験者の皆さんも私と同じ経験をしたように、ぜひリラックスして「ヒアリングの世界」に踏み込めれば、もはやそれ以上の上達を目指す必要もなく、「聞き取りには困らない状態」と言えるでしょう。